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Yes, We are Paddle Freaks! |
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| パドルフリークス・ラボラトリー 或いは インフレータブルカヤック研究室 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 奥が深ぁい「パドルの話」のさわりの部分 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ひょっとしたら、ベテランになればなるほどカヤックのデザインよりも、むしろパドルのデザインにこだわっている人の方が多いのかもしれません。 もちろん、デザインとは色や見た目だけでなく、その形態が意図する機能の事です。 パドルはパドラーの腕の延長となって直接水を漕ぐ推進力であり、進路を決定する舵の役目でもあり、バランスを取る手段でもあり、時にはツーリング中に釣った魚を捌くまな板代わりであり(木製パドルに限る、笑)…、と用途は多種多様で、重要度や好みは十人十色です。 それゆえココで紹介できるのはパドルのデザインが意味する基本の「キ」に終始してしまうことをご了承ください。 また、このコンテンツはカヤック用のダブルブレード・パドルについてのメモであり、シングルパドル(カナディアン・パドル)については割愛させていただきます。 アシカラズ。 ■ まずはパドルの基本的な要素についての確認です。パドルは、その両端にあって直接水をかく「ブレード」と、ブレードどうしをつなぎ、パドリングの際に手で握る場所でもある「シャフト」とがあります。 当たり前ですが、カタログや会話の中でパドルの幅というのはブレードの幅のことで、パドルの長さとはブレードとシャフトを合わせた長さ、左右のブレードの先端同士の長さということになります。 素材はウッド、アルミニウム、グラスファイバー、カーボン、ケブラーなどが単独で、或いはコンポジットされて用いられています。 各素材の違いはパドルの重量や丈夫さ、さらにシャフトやブレード各部の撓り具合(硬軟)などにもその影響が現れ、パドリングのフィーリング・漕ぎ味に関わってきます。 硬い素材であればキビキビとした抜けの良いパドリングとなるでしょうし、柔軟な素材であればゆったりと落ち着いて漕ぐのに合っているでしょう。 |
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■ ブレード形状について
カヤックのデザインは長さと幅の関係が重要な役割を担っていましたが、実はパドルについても同じように長さと幅の関係に重要な役割があります。 もちろんカヤックそのもののように「直進性」や「回転性」ということではありませんが。 一般的に、「シーカヤック用」或いは「ツーリング用」と呼ばれるパドルは、「ナローブレード」と呼ばれる、幅が狭く細長い形のブレードが多いことが特徴です。 それに比べて「ダウンリバー用」と呼ばれるものには、「ワイドブレード」と呼ばれる幅広の形が多いです。 ワイドブレードは一回一回のパドリング(キャッチ)を力強く行うのに適した形状で、逆にナローブレードはワイドブレードに比べて一回で水をキャッチするパワーは弱いのですが、それゆえに長時間、長距離を一定のリズムで漕ぎ続けるには向いています。 一回のキャッチで受ける抵抗が弱いゆえに長く漕ぎ続けることが出来る、と言い換えても良いかもしれません。 ワイドブレードは力強いキャッチが可能なので、ダウンリバーの最中に、一度のキャッチで加速したり艇の方向を変えたりすることがしやすいということになります。 もちろん海や湖などの静水域でもアグレッシブなパドリングを楽しみたい人にはワイドブレードのパドルが向いているでしょう。 ちょっと乱暴な言い方をすると、カヤックの推進力とはパドルが受ける水の抵抗と言い換えることも出来るのではないでしょうか。 ですからビギナーや女性、比較的筋力の弱い方がワイドブレードのパドルを使うと、パドルの持つキャッチ性能が良いゆえにパドリングの抵抗が大き過ぎて疲労度が大きくなってしまうことも考えられます。 そしてもう一つ重要なのは、ブレードの空中での抵抗の問題です。 キャッチが良い、すなわち水中での抵抗が強いということは、同様に漕いではいない空中を移動しているブレードが受ける空気抵抗も大きいということになります。 この空気抵抗は通常気になることは無いのですが、特にシーカヤッキングなどで風が強い日には空中のブレードが風であおられてバランスを崩してしまうこともあり得ます。 この辺の影響も、シーカヤッキング用のパドルにナローブレードが多い理由の一つでは無いでしょうか。 また、レーシング競技やカヤックマラソンなどで用いられる「ウィングパドル(スプーンパドル)」というパドルがあります。 パドリングの推進力を最大にすべく意図されたブレード形状ですが、こちらは専門性が強すぎてこのページの趣旨に合わないのでこのページでは割愛します。 (ひょっとしたら別のコンテンツとして立ち上げるかもしれません。) 一つだけ言い添えるとすれば、キャッチ性能の高いパドル(ブレード)を使いこなすにはそれなりの体力・筋力が必要だということです。 ■ パドルの長さについて何度も繰り返して恐縮ですが、カヤックのデザインにおいて長さと幅の関係が不可分であったのと同様、パドルの場合もブレード形状とパドル全体の長さとの関係は不可分であると僕は考えています。 前述のように、ワイドブレードのパドルは比較的全長の短いものが多く、ナローブレードのパドルは長いものが多いです。 これはワイドブレードがダウンリバー用パドルに多く、ナローブレードがシーカヤック用(ツーリング用)に多いということとも関係しています。 ダウンリバーの際は、一回のキャッチで力強く漕ぎ、クイックな反応でカヤックを動かすことが要求されます。 それには長いパドルを振り回すのは不向きだということはご理解いただけると思います。 それゆえ全長が短く、ワイドブレードのパドルが求められます。 一方、シーカヤックや静水域でのツーリングに求められるのは、ゆったりと長時間を継続的に繰り返すパドリングです。 それにはワイドブレードに比べて、キャッチ能力がやや劣るとしても疲れにくいナローブレードが求められます。 またシーカヤックツーリング用のパドルで、荒天時に用いられる超ナローブレードのパドルがありますが、こちらはワイドブレードのパドルを比較すると単にブレード幅が狭いだけでなく、ブレードの長さも長くデザインされています。 これはパドリングの際の抵抗を小さくしたまま、細く長くすることによって大きな接水面積を確保し、大きな推進力を得ようと意図されたデザインだといえます。 |
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■ パドリングへの影響 以上の、ブレード形状と長さの関係は、パドリング(漕ぎ方)そのものにとても大きな影響力を持っています。 パドリングはブレードの形状如何に関わらず、十分な推進力を得るためにブレード全体が水面下にあることが重要です。 ワイドブレードで短めのパドルを使う場合、パドルが水面に対して垂直に近く立っていることになります。 このパドルを立てて漕ぐような状態を「ハイアングル・ポジション」と呼びますが、こうしないとブレード全体で水をかくことが出来ません。 一方、ナローブレードで長めのパドルを使う場合は、どちらかと言えばパドルが水平に近い角度でブレードが水中に入ることとなり、こちらを「ローアングル・ポジション」と呼びます。 ハイアングル・ポジションの方がパドリングに力が入り、ローアングル・ポジションの方がゆったりと力を抜いてパドリングできます。 これは実際にカヤックを漕いでみればすぐに理解できると思います。 もちろん必ずこうしなければいけないわけではないので、ワイドブレードのパドルを使ってのんびりローアングルで漕ぐのも良いし、ナローブレードのパドルをハイアングルに構えてマラソンレースに挑むのも良いでしょう。 もちろん強風時のツーリングなどでは、ローアングルで力強く漕がなくてはならないこともあります。 ただしナローブレードで全長の長いパドルを使ってハイアングル・ポジションをとると、ブレードそのものの長さゆえに水中の深すぎる場所の水を漕いでしまう嫌いがあります。 こうなるといたずらに水の抵抗ばかり大きくなってしまうので、ナローブレードの利点が生かされなくなってしまうように思います。 ■ ブレードの角度 パドルによっては左右のブレード同士が角度を持ってシャフトと接続されています(フェザー・アングル)。 45度、60度、90度位の角度が多いようですが、最近のパドルには自由に角度が設定できるものもあります。 当然、ブレードに角度が付いていればパドリング中に利き腕の手首を返す「フェザリング」が必要であり、手首を返さない「アンフェザー」パドリングであるなら、ブレード同士に角度は付いていないことになります。 これはパドラーそれぞれの好みで選べば良いと思いますが、それぞれの特徴を記しておくと、フェザリング用の(ブレードに角度が付いた)パドルで漕ぐ場合、水中に入っていない空中のパドルが前方への空気抵抗になりにくいという利点がある一方、横風にパドルがあおられやすいという欠点もあります。 アンフェザーの場合は逆に向い風以外では風の影響を受けにくいといえるかもしれません。 それにロングツーリングをする人の中にはフェザリングのし過ぎで腱鞘炎になる方もいらっしゃると聞きます。 こう書くとアンフェザーの方が良さそうですが、僕は常にフェザリングで漕いでいます。 理由は僕の場合フェザリングの方が力が入りやすいのと、ロングツーリングする予定が無いからです(笑)。 これも実はブレード形状と関係していて、パドルに角度が付いた場合、ワイドブレードの場合は当然しっかりと手首を返さなくてはいけないのですが、ブレード幅が狭くなるにつれて手首を返す範囲(角度)が小さくなっていきます。 僕は使ったこと無いのですが、一部のシーカヤッカーに熱狂的なファンを持つ、究極のナローブレードである「グリーンランドパドル」の場合、ほとんど平べったい棒みたいなパドル形状なので、フェザー、アンフェザーの区別はあまり関係無いのではないでしょうか? 機会あればグリーンランドスタイルのパドルを愛用している方のお話をじっくりと伺ってみたいものです。 ■ カヤックとの関係 次にパドルとカヤックの相性について考えてみたいと思います。 まず今までのまとめですが、少々乱暴に要点を抜き出すと、以下のようになります(もちろん例外や、両方の中間も存在します)。
次に話を分かりやすくするために、逆の可能性をイメージしてみたいと思います。 先ずは艇長が短く回転性能の高いダウンリバー用カヤック(スラローム艇やフリースタイル艇)を、全長の長いナローブレードのパドルで漕いで見ましょう。 セオリー通りローアングルでパドルを入れると、カヤックから横方向に遠い位置の水をブレードがかいていくことになります。 すると直進性よりも回転性に優れるこの手のカヤックは、すぐにそのブレードとは反対方向へバウ(船首)を向けてしまうでしょう。 やはりダウンリバーカヤックを的確にコントロールするためにはハイアングルで構えて、前方のバウに近い位置へブレードを入れることが重要なのだと分かります。
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■ 参考までに
実際に僕が使っているパドルと、僕の周りのカヤッカーたちがどんなパドルを使っているのか、一部ですが紹介したいと思います(一人乗りカヤックの場合)。 快く情報提供してくださった皆様ありがとうございます!
それぞれのスタイルとパドルの選択がとても興味深いですネ。 目的別でパドルの傾向が分かれるのはもちろんですが、やはりホワイトウォーターとそれ以外というはっきりとした違いがありますね。(ここにスラロームやフリースタイルのカテゴリーも加えたらもっと顕著になるのだろうな。) インフレータブル艇やシットオントップといった幅広艇が多いため、身長との関係という要素はあまり顕著ではないようです。 こう見ると、最初の一本としてはナローブレードで220cm程度のパドルが多目的に使えそうですね。 もちろんサンプル数が少ないので上の例だけで全てを判断するのは早計ですが。。 また、BPまついさんの「見た目重視」という異色コメント(失礼!)は不思議と説得力があります。 やっぱり自分のセンスでコーディネートしてこそ趣味の世界が広がるのではないでしょうか。 それにしても皆さん自分のスタイルに合わせて見事に選択しています。 脱帽! さて、あなたのパドリングの目的は何ですか? フィールドはどこですか? どんなカヤックに乗っていますか? 次のパドルを選ぶ際の参考になれば幸いです。
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■ 最後に
以上は僕の経験をもとに、ビギナーの方や2本目のパドルの購入を考えている方の一助になることを願ってまとめたものです。 多くのパドラーにとっては「そんなこと分かりきったことだよ」と言われてしまうかもしれません。 実際、ちょっとパドリングを齧れば、パドルのデザインがもたらす影響は「感覚的には」理解できるようになります。 しかし、僕はまだパドルのデザインについて論理的な体系だった説明がなされているものを目にしたことがありません。 その意味で初心者の方にもパドルの機能を納得してもらえるようなタタキ台を作りたかった、というのが僕がこのコンテンツを作ったきっかけです。 このコンテンツのタイトル通り「奥が深ぁい」話なので、まだまだ表層だけを薄くサッと撫でただけで、全体の説明不足は否めません。 記述に誤りや、付記すべきアドバイスなどお持ちの方がいらしたら、是非教えてください。 一緒に深みにはまって行きましょう!(笑) 最後に、これまで長々と書いておいてなんですが、このウェブサイトの最大の趣旨でもある「インフレータブルカヤックを使ったレクレーション」には高価なパドルは必要ないと思います!(苦笑) もともと艇の特徴としてクイックな反応を望むべくも無いので(?)、丈夫で、重量がそこそこ軽い(これが高価な要素なんだよな、困)ものであればそれほどこだわらなくても十分楽しむことが可能です。 僕自身も1万円程で購入した安価なパドルを使い続けています(かなり気に入っています、笑)。 高級パドルを使ってみたい気持ちもありますが、いかんせん先立つものが。。。(涙) 以上、長々とお付き合い頂きありがとうございました! (2007/10/01) |
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